今日は、『いぬのきもち』12月号のお知らせです。またもや “ヤバい” シリーズですが(笑)、「病気、ケガ、不調 …… 愛犬の健康を脅かす! 飼い主さんのヤバい習慣」を監修しました。今回は臨床獣医師の先生が病気に係わる監修を、私はしつけ・生活面に関わる監修をしました。先生が挙げられていたシーンに「へぇ~🤔」となったり、「マジかっ!😱」となったり、「その通り!😆」と、私も勉強になりました。皆さんが何気なくやっていること、良かれと思ってやっていることがワンちゃんにとってはヤバい習慣になっているかもしれませんよ。
冬なので洋服を着せています
さて、コレは大丈夫?
特にこの時期に多くの飼い主さんから質問や相談を受けるのが、『お洋服を着せる』問題。もちろん、「犬に洋服って必要なんですか?」という質問もありますが、なかには「イヤがるけど、着せたいんです! だってカワイイし!」「みんな着せているし…ウチの子だけ裸じゃカワイソウ」など、ちょっと「ん?🤔」となってしまうような相談も。
答えとしては、「基本的には着せなくてOK」です。よく考えてみてください。私たち人間の皮膚はほぼツルツルなので、体温調節の為に洋服を着るという工夫が必要になります。では、犬は? 多くの犬種は長毛・短毛と毛の長さに違いはあれど、全身がモフモフな毛で被われています。犬に洋服を着せるということは、立派な毛皮を既に着ている上に、もう1枚上着を着るようなモノではないでしょうか? なので、基本的には必要ないです。
しかし、シニア犬やヘアレスドッグなど体温調節が難しい犬や、毛が落ちることがマナー違反となるような場所、真冬のお散歩中などは、お洋服を着せるのはアリだと思いますよ。ただし1日中着せるのは、皮膚環境には良くないので気をつけてください。またカワイイからと言ってサイズの合ってないお洋服を着せるのもNGですよ。
冬の1コマ 犬とコタツ
犬と一緒にコタツでマッタリするのは
気持ちが良いですが、注意も必要です😉
季節モノでもう1つ。コタツです。人も好きなコタツですが、犬も暗くて暖かいコタツは大好き。コタツの中で眠り込んでしまう子も。コタツと犬… とても和む光景ではありますね。
ただ使用時には注意が必要です。コタツの中は結構湿度が高いので、犬が中に入いり続けてしまうと蒸れてしまい、外耳炎や皮膚病が悪化するがあります。また場合によっては熱中症になることも🥵 さらに、小型犬の場合、コタツ布団の下にいることが分からずに、人が踏んでしまったり蹴ってしまい骨折してしまうことも! コタツを使う場合には、ワンちゃんがどこにいるかを確認してから足を入れる、近くを通る時には注意をするなどの対策をしてくださいね。
次にお散歩に関して。
色々な “ヤバい” 習慣がありましたが、ココでは2つ紹介。どちらもよく見ますねぇ~😅
1つ目は、健康上何も問題がないのにカートの乗せたり、抱っこやスリングに入れてお散歩している方がいらっしゃいます。これはかなりNG❌ 筋力が低下することで、歩けなくなる可能性が! さらに歩かないことで、他の犬や人とコミュニケーションを取る機会が減る = 上手にコミュニケーションが取れない = 他の人・犬が苦手になってしまい、さらに歩くのを嫌がるようになる・・・という負のスパイラルに!
飼い主さんとしては、「ウチの子は歩くのが好きじゃない」「ウチの子は他の犬が嫌いだから歩かせるのは可哀そう」など、良かれと思ってやっていることなのかもしれませんが、巡り巡ってワンちゃんには良い結果をもたらさないので止めるようにしてください。ワンちゃんが落ち着いて歩ける場所・時間にお散歩に連れ出してあげることで、ゆっくり慣らしていきましょうね😉
健康なワンちゃんが歩かずに、
カートに乗ってお散歩をするのはNG
犬にとって飼い主さんと歩く時間は、
身体的にも精神的にも重要な時間です😉
反対に、ワンちゃんがまだお散歩デビュー前のパピーちゃんであったり、距離が歩けなくなってきたシニア犬であったり、病中・病後のリハビリ中のワンちゃんの場合、カートやスリングに入れて積極的にお散歩に連れて来ましょう! 良い気分転換や、ヤル気を引き出すきっかけになると思いますよ😉 ウチの凪さんもまだリハビリ中なので、カートで連れ出して公園内を歩かせて、またカートに乗せて帰ってきています。徐々に歩く距離も長くなってきて、歩くのが楽しそうです🐾
お互いに引っ張って綱引き状態に!
歩いている後ろ姿が『V字』になっていたら
要注意ですよ😣
2つ目は「あっ、それ、ウチです💦」という飼い主さんは多いかな? 引っ張り癖の問題です。引っ張ることで首に影響が出そうだな🤔…というのは想像しやすいと思うのですが、もう1つ、体型に影響が出ることがあります。
飼い主さんとしては、引っ張り対策として、短いリードにして自分の近くに引き寄せて、「ツケ」のポジションで何とか歩かせようとします。犬はそれに抵抗して離れていこうとします。この犬の行動はとても自然な反応(=引っ張られた方向の反対方向に進む)です。結果として、後ろから見ると、犬と飼い主さんが『 V 』の字になって歩いています。
この状態で歩いているワンちゃんも飼い主さんも必死なので、あまりその場では気にされていないと思いますが、お家の中で落ち着いているワンちゃんの足や爪を確認してみてください。足の形が曲がっていたり、足の筋肉のつきが左右で違っていたり、爪の減りが左右で違っていたり...色々な影響が出てきていると思います。まだまだ若くて元気な時は良いですが、シニアになってから歩行に問題が出てきたりすることも!
力業でなんとか横にツケよう、引っ張りを止めさせようとするのは難しいです。力を抜いて、長めのリードを使い、引っ張られたら止まるを繰り返して練習していく方が、時間は掛かりますが、お互いに筋肉痛(=飼い主さん)や足の変形(=ワンちゃん)などのリスクを負わず、ちゃんと歩けるようになりますよ😉 (※ 難しい場合には、専門家に相談されることをお勧めします)
次はお手入れの “ヤバい” 習慣。
ワンちゃんをご自宅でシャンプーする際、乾かすのって結構大変だったりしますよね💦 毛量の多い子だたとなかなか乾かない😟、ドライヤーが苦手でシッカリ乾かせない😞などでお悩みの方も多いのかな🤔 で、結局、「自然乾燥で良いかっ!」となる方も。その自然乾燥がヤバい!です。
表面は自然に乾いたとしても、毛の奥、皮膚に近いところが乾いていないと蒸れて、皮膚病になることも。さらに乾かすために直射日光下に置いておくことで、熱中症のリスクも出てきます。「自然に乾くかな?」とは思わず、シッカリとタオルドライで吸水して、ドライヤーで乾かしてあげてくださいね。
濡れたまま&生乾きで放置すると
皮膚炎の原因になることも!
「汚いトイレは使いたくありません!」
犬の主張🐶
最後にトイレの “ヤバい” 習慣。今回は犬の問題ではなく、犬的に言うと、飼い主さんの問題行動!(笑)
まずは、トイレの場所を(犬目線で言うと)勝手に移動させてしまうこと。犬的に言えば、「いつもココにあったトイレがない! どこ?どこ?どこぉ~~~ もれちゃう!😖」と言うことになりかねません。犬には「ココがトイレだよね」という安心した状態で、排泄をしてもらいたいです。場所がコロコロ変われば、それだけでストレス! 我慢をさせられれば膀胱炎のリスクも高まりますよ。
また、トイレの場所を変えてはいないけど、トイレシーツを頻繁に変えない、というのも、犬にとってはストレスです。特に神経質な子は、ちょっとでもトイレシーツが汚れていると排泄を我慢してしまいます。ワンちゃんに気持ちよく排泄をしてもらう為にも、基本的には排泄をしたら毎回、キレイなトイレシーツに変えてあげましょう。
他にも色々なシーンで、飼い主さんの “ヤバい” 習慣が紹介されています。飼い主さんが何気なくやってしまっていることが、ワンちゃんの健康を害してしまうことがあります。逆に、習慣にしておかなかった為に、ワンちゃんがケガをしてしまったり、適切な処置が受けれなかった… ということもあります。時々で良いので、自分がワンちゃんにしている行動や対応を振り返ってみてください。「あれ?コレってマズくない?!」と思うご自身の行動やワンちゃんの反応があれば、他の方法を考えたり、新しいルールを作ってみたり、新たにトレーニングを始めてみたり、改善策を考えてみてくださいね。